Works

Project

First three-year plan / 第一次三カ年計画(2020-2023) Tatekawa Kiyoshiro film collection

作品の生産に次ぐ生産こそが作家生命の根源であり作品の生産停止は作家の消失を意味する。急速な映像機器の発展・記録媒体のデジタル化により映像作品を大量に生産することが可能となった現在、作家は存在意義をかけ更なる作品増産に着手しなければならない。ここに継続的・安定的作品増産が図れるよう「第一次三カ年計画」を作成した。

1.月間5本の映像作品生産(年間60作品、3年間180作品)を目標とする。

2.作品時間は自由とし、全ての作品に実験的要素(構造・思考・方法)を取り入れること。

3.作品内容に関して、過去の自己作品及び他作品に対する類似性は問題としない。

4.継続的に作品を生産・上映することを最優先とする。

5.安定的な生産体制の確保こそ最重要課題である。効率的な生産体系構築のため撮影及び編集方法を徹底的に合理化する。

2020年7月 立川清志楼

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Stills

檻 cage

 

境界を画く Draw the boundaries

 

Movies

「写真が写真に近づくとき」30分 写真新世紀2020年度 優秀賞(オノデラユキ 選)

審査評 選: オノデラユキ
この作品は、メディウムとしての写真、そのものに対する批評があって、そこがアート作品として成立しています。写真と動画の境界線を行き来し、彷徨いながら生まれてくる写真とは一体何であるのか?そういう命題も視野に入っている。距離をもって作り上げているという点で今後が期待できます。
僅かな変化、ほとんど動かないムービーは、目を留めさせるという粘着性があります。独特の奇妙さや不気味さが表れている奥の深い映像作品です。ただ一つ気になったのはタイトル。課題や自分のやりたいことをタイトルにしてしまったらNGなんです。抽象性が欲しかった。

「15minutes」15分 写真新世紀2019年度 佳作(安村崇選)

審査評 選: 安村崇

檻に向けられたカメラの超低速度のティルトダウンは、鈍い緊張感を伴った退屈を助長するだけではありません。風が吹いて木の葉が揺れ、フレームと戯れるように鳥が画面の内外を行き来し、なにかが飛行しているような音も響いています。いくつかの時間が重層的に重なることで、とりたてて何も起こらない光景を映像として立ち上がらせます。この映像は退屈の向こう側へと至るための通路なのかもしれません。